アシスタントにとって初めて直接デザインに関わる技術がパーマです。ワインディングからパーマ液の塗布、ロッドアウトまでいかに快適な技術を提供するかが、お客様の満足感を左右します。ワインディングについての細かなチェック項目については、別に紹介します。
パーマ液塗布時や放置タイム時の注意点について紹介していきます。
☆コールド1液塗布は一声掛けてから
コールド1剤は温められないので、お客様は冷たく不快な思いをされます。
その思いに立って必ず一声かけてください。
☆放置タイムにも十分な配慮を
放置タイムの間は常にお客様の挙動に注意します。例えば、周りを見回し始めたら、退屈しています。雑誌を取り換える、あるいは「あと○○分で外しますので、もう少しだけお待ちください」などの一声をかけます。
☆2液で襟を濡らさないように注意
2液は塗布量が少ないと十分な酸化ができず、パーマのかかりに影響するので、若干多めに塗布します。その際、顔や首に流れたり、襟を濡らす原因になるので注意が必要です。左手は塗布するロッドに軽く触れ、耳周りの時は肩のタオルで耳穴をふさいで保護します。
また、2液は漂白作用があり色物の衣類は色が抜け、白物はシミをつくってしまいます。必ず首のタオルのチェックをマメに行います。
☆タオル交換は丁寧に
塗布直後はタオルターバンの隙間、特に、タオルを合わせた中央や耳後ろなどから顔や首に漏れ、目や耳に入ってしまいます。また、交換時にはロッドに引っ掛けやすく、痛い思いをさせてしまうので注意します。
また、取れかけたロッドはそのままにしないで巻き直します。
☆痛くないロッドアウトを
痛くないようにロッドを軽く固定して、手早く外します。
の巻き・はずしはかなり痛いものです。
☆スタイリング時の待機にも心配りを
パーマもカットも済み、技術者がスタイリングのフィニッシュに入った段階で、アシスタントは手鏡を持って待機します。その際、鏡を通してお客様や技術者の視界に入らないように、少しはずして立つようにします。神経質な方ですと、こういった細かい点でも気になるものです。十分注意して待機するようにしましょう。
● ボディーパーマ
ごくゆるいパーマで、はっきりしたカールやウエーブをつけるというより、根元、毛先の方向づけや、自然な動きをつくるときに使います。直毛の人も、くせ毛のような柔らかいニュアンスあるスタイルをつくれます。仕上がりは見えないパーマというイメージですね。ゆるいパーマはソフトパーマと呼んだりしますね。
● ミックスパーマ
ロッドで巻く部分とストレートの部分をつくったり、ロッドの太さや巻き方を変えたものをまぜたりと、多種類のパーマをミックスさせてつくるスタイルです。パーマの組み合わせ方により、バリエーションは無限。カットやカラーもトータルでつくることによって、イメージの幅が広がりますよ。
● くせ毛風パーマ
外国人のくせ毛をイメージした、ナチュラルなウエーブのことをいいます。パーマのかけ方は様々だけど、太めのロッドを髪質にあわせて選び、ゆるめにウエーブを出すというのが一般的なパターンですね。ボディーパーマと同じようなかけ方をする場合もあります。アレンジ次第で誰にでも似合うパーマだと思いますよ。
● ピンパーマ
ショートヘアによく使われるパーマです。毛先にランダムな動きを出すため全体にかけたり、モミアゲやネープをフェイスラインにそわせる時などに使ったりします。コットン等で髪をくるみ、ピンで止めて薬をつけます。
不規則な毛の動きを出したり、軽く毛流れを整えたり、バリエーションは豊富ですね。ピンパーマの巻き方
● スパイラルパーマ
髪をらせん状にロッドに巻きつけていくパーマです。毛先と根元が重ならないようにロッドの上に巻かれるので、外したときに毛先から根元まで均等な大きさのイエーブがつきます。
細いロッドで巻くとハードなスタイルになり、大きなロッドで巻くとソフトでかわいい雰囲気になります。 スパイラルパーマの巻き方
● ツイストスパイラル
髪をねじりながら、スパイラルと同じようにらせん状にロッドに巻きつけたのがツイストスパイラルです。スパイラルのウエーブラインを持ちながら、独特の質感が出ます。スタイリング次第でシルエットに変化をつけることができます。
毛束を残すようにスタイリングすると、ボリュームをおさえた仕上がりになり、逆に毛束を崩すように乾かすとボリュームが出てワイルドなイメージになります。ツイストスパイラルパーマの巻き方
● ツイストパーマ
毛束をねじってかけたのがツイストパーマです。波の凹凸が少なく、ぱさっとした感じに仕上がります。ねじり具合によって質感が違います。
強くねじってかけると、ソフトドレッドのようなイメージになり、軽くねじって毛先を逃がして巻くとランダムで遊びのあるスタイルになります。
アルミで包んでかけるとアルミパーマと言われたりします。
● 三つ編みパーマ
ロッドを使わず三つ編みをたくさんつくってパーマをかけたのが三つ編みパーマです。
ワッフルアイロンでセットした感じの仕上がりになります。
● ストレートパーマ
ボリュームダウンしたいときやパーマのウエーブを無くしたいときに使われるのがストレートパーマです。広がるクセ毛の髪の1本1本をストレートにするために使われるのが縮毛矯正です。
ダメージが気になる方には、トリートメント効果をプラスしたストレートパーマがおすすめです。