MHAヘアケアベーシック講座


ヘアケアの知識やトリートメント技術は、サロンにとって重要な役割になります。施術自体は対処療法に過ぎませんが、出来る限り髪を痛まない方法がないか常に勉強する必要があると思います。きれいなヘアスタイルはキレイな髪が無ければできません。今、正しい情報を得るのが難しくなってきてます。

髪を痛まさないことが基本です。お客様にも理解していただきましょう。


サロンでは、カラーやパーマを施術する際、髪のダメージが比較的軽い場合は、前処理を施すだけで、アフタートリートメントは特にしませんよね。ダメージが進んで、毛先のパサつきが気になるような場合は、アフタートリートメントとして1剤タイプのトリートメントをします。スタイリングに影響するほどダメージが進んでいる場合は、3剤タイプのトリートメントをお勧めするようにします。
最近は、各メーカーから様々な種類のトリートメントが出ていて、目的や使い方も様々です。1剤タイプのものは、髪の表面に吸着してダメージを保護する働きを持つものが多いようです。ですから、手触り感が良くなって、ツヤも出てきます。
3剤タイプのものは、3つのトリートメント剤がワンパッケージになっているので、システムトリートメントなどとも呼ばれていますが、それぞれ役割の違う3つのトリートメント剤を順番に塗布していくことで、髪の補修効果を高めていくトリートメント剤です。
まず、1剤で髪の内部にタンパク質を補給します。その後に一度ドライヤーをあてて、その熱で内部に入れたタンパク質を安定させます。2剤は、1剤で補給したタンパク質を髪内部により定着しやすいようにする働きがあります。2剤も塗布後にドライヤーの熱をあてます。そして3剤目で、髪の表面にトリートメント成分を吸着させて、内部のタンパク質を閉じ込めると同時に、手触り感を良くします。
この3剤タイプのトリートメント剤の場合、塗布する順番を変えたり、ドライヤーの熱をあてなかったりすると、効果が弱まってしまうそうです。
お客様が自宅で行うホームトリートメントがありますが、やはりたくさんの種類がありますので、出来るだけ特徴を把握しておくと、お客様へのアドバイスに活かせると思います。

自宅でのヘアケア剤については、市販のものと店販品とどんな違いがあるのか、簡単に説明するようにします。例えば、シャンプー剤ですと「市販のほとんどのシャンプー剤は高級アルコール系ですが、洗浄力が強い分、カラーの色落ちも早くなります。それに比べて、店販で用意しているアミノ酸系のシャンプー剤は、少々お値段ははりますが、必要以上に洗浄力は無いので、カラーの色持ちがいいんですよ」といった具合ですね。
また、日常のヘアケアについては、例えば、寝る時に髪が濡れていると髪を傷めてしまうこと。5・6月の紫外線が強い時期は、髪の紫外線対策をしたほうがいいこと。などをアドバイスします。
ヘアケアは、実は日常のお客様の髪に対する心遣いが、いかに大事かを説明するようにします。
顔に使うスキンケア化粧品と同じ価値観のものを使用するようにアドバイスしましよう。

トリートメント提案のポイント


・髪の質感の維持
・手触り感の回復
・スタイリングのしやすさ
・健康な印象を与える
・ヘアカラー・パーマ等によるダメージの軽減

顧客の髪に対する思いを把握

A.しなやかにしたい
・髪全体をツヤツヤ、サラサラにしたい
・損傷部を保護し、毛先の収まりを回復したい


B.ハリ・コシが欲しい
・根元のボリュームをアップさせたい
・ハリを強調してツヤツヤ、サラサラにしたい

☆しなやか系
柔らかさ、重み、しっとり、毛先の落ちつき、ツヤツヤ
☆ハリ・コシ系
軽さ、弾力、毛先の軽さ、サラサラ、ツヤツヤ

よりパーソナルなトリートメント提案

必要な水分やタンパクを補充して保護していくことで、髪の手触りも回復するし、スタイリングもしやすくなる。何よりも素材を回復させないと、お客様に満足していただけるデザインを提供できない。だから、かけっぱなし、染めっぱなしではなく、ケアまでさせてくださいということをきちんと説明していけば、分かっていただけます。

シャンプー剤の種類と特長


頭皮や毛髪に付着した汚れの除去を目的として配合される界面活性剤。これがシャンプーの主剤。

両性界面活性剤としてあげられているもの以外は、すべてアニオン性(マイナスのイオンを持った)界面活性剤。

シャンプー剤の種類は、界面活性剤で分けられます。


* 高級アルコール系界面活性剤

優れた洗浄力と泡立ちの良さが特徴。一般的に、比較的刺激性が高いと言われている。

<成分例>

ラウリル硫酸TEA、ラウレス硫酸TEA

 

* 両性界面活性剤

硬水でも泡立ちが良く、高い洗浄力を持つ。髪や地肌には刺激性の低い界面活性剤。

<成分例>

コカミドプロピルベタイン、ココアンホ酢酸Na

 

* アミノ酸系界面活性剤

皮膚や毛髪に対する刺激性が低く、マイルドな洗浄力を持つ界面活性剤。

<成分例>

ラウロイルメチルアラニンNa,ココイルメチルタウリンNa,ココイルグリシンK,ラウロイルサルコシンTEA

 

* PPT系界面活性剤

皮膚や毛髪に対する安全性が高い界面活性剤。ただし、洗浄性、起泡性が弱い。

<成分例>

ココイル加水分解コラーゲンNa,ラウロイル加水分解シルクNa

 

* 石鹸系界面活性剤

きめ細かい泡立ちで、さっぱりとした洗髪感が特長。

<成分例>

トリデセスー3酢酸Na、他

 

* スルホコハク酸系界面活性剤

泡切れが良く、さっぱりとした洗い上がりの低刺激な界面活性剤。

<成分例>

スルホコハク酸ジオクチルNa,スルホコハク酸ラウレス2Na

 

色々あるので、美容師に相談してください。


髪の症状別対処法


1.髪にツヤがなくなってきた


< 原因 >

・ 髪の水分・油分の減少(冷房による乾燥などで)

・ 髪の汚れ

・ 直射日光や紫外線などによる損傷

・ パーマやヘアカラーによる髪の損傷・乾燥

・ 育毛不全・栄養不足


< 対策 >

・ アミノ酸系・タンパク質系・植物系のトリートメント剤の使用

・ 油分の多いヘアケア剤やヘアパック剤の利用

・ 外出時の帽子、日傘の着用

・ パーマやヘアカラーは2週間以上空ける

・ ビタミンEの摂取

・ 頭皮マッサージ

・ 育毛剤などによる栄養補給


2.ハリやコシがなくなってきた


< 原因 >

・ 髪の水分・油分の減少(冷房による乾燥などで)

・ 直射日光や紫外線などによる損傷

・ パーマやヘアカラーによる髪の損傷・乾燥

・ 育毛不全・栄養不足


< 対策 >

・ タンパク質系のトリートメント剤の使用

・ ハリやコシを与えるヘアケア剤の利用

・ 外出時の帽子、日傘の着用

・ パーマやヘアカラーは2週間以上空ける

・ ビタミンEの摂取

・ 頭皮マッサージ

・ 育毛剤などによる栄養補給


3.髪の毛が抜けやすくなつた


< 原因 >

・ 頭皮の老化

・ 育毛不全・栄養不足

・ 脱毛症などの疾患

・ 直射日光や紫外線などによる損傷


< 対策 >

・ アミノ酸系・タンパク質系・植物系のトリートメント剤の使用

・ 頭皮マッサージ

・ ビタミンEの摂取

・ 育毛剤などによる栄養補給

・ 医師の診断

 

4.急に白髪が増えてきた


< 原因 >

・ 毛髪機関の老化(メラニン色素を作り出すメラノサイトの機能不全)

・ ストレス

・ 遺伝


< 対策 >

・ 頭皮マッサージ

・ ビタミンEの摂取

・ ストレスの解消

・ ヘアカラーによる白髪染め


5.髪がまとまりづらい


< 原因 >

・ 髪の水分・油分の減少(冷房による乾燥などで)

・ 髪の乾燥による静電気の発生

・ 直射日光や紫外線などによる損傷


< 対策 >

・ アミノ酸系・タンパク質系・植物系のトリートメント剤の使用

・ 油分の多いヘアケア剤やヘアパック剤の利用

・ 外出時の帽子、日傘の着用

 


毛髪と食べ物


髪にも控えたほうがよい食べ物があります。それは、体にもいえることです。これらを控えることにより、白髪や抜毛を減らしたり、健康になったりと効果がありますので覚えておくと役立ちます。


< ひき肉料理 >

ハンバーグ、ミートソースで使うひき肉は酸化しやすく、肉の持っている窒素ガスは、血液を汚す物を多く産出しやすい状態になっています。さらに、歯ごたえがなく、あまり噛めない食品です。


< 油で揚げたもの >

天ぷら、フライ、トンカツ、フライドチキン、スナック菓子などの油をとり過ぎると脂肪過多になり脂漏性脱毛の原因になります。1日の油の摂取量は10g(約大さじ1杯)に減らしたほうがいいです。


< 加工食品 >

ハム、ソーセージ、かまぼこ、インスタントラーメンなど、添加物の多い加工食品は、アレルギーや肝臓に負担をかける原因となり、抜毛や白髪が起こりやすくなります。


< アイスクリーム >

冷たい食べ物は胃腸に負担をかけ、体の血行が悪くなり、抜毛につながります。


< 強い香辛料 >

ワサビ、トウガラシ、カラシ、ニンニクなど強い香辛料は、毛穴を開き、抜毛や白髪を促進させます。


< コーヒー >

頭皮の吹出物や炎症をさらに悪化させます。カフェインが神経を興奮させるので避けた方がいいです。


< ケーキ >

甘い物は筋肉を緩め、髪を支えている重要な役割を果たしている『立毛筋』も緩んで、髪も抜けやすくなります。白砂糖は、1日10gが許容摂取量です。


< チョコレート >

チョコレートに含まれるカカオは、炎症を強くする作用があります。とくに、脂漏性脱毛には悪い影響を与えます。


< 清涼飲料水 >

清涼飲料水にはリンが多く、カルシウムとのバランスを崩してしまいます。水代わりに飲むことを止めれば、髪と歯を守れます。


< その他のアドバイス >

動物性脂肪を摂り過ぎないために、脂の多い肉類は避けます。食品を油で揚げたり炒めたりする調理法から、煮る、蒸す、焼くなどのできるだけ油を使わない調理法にします。また、ひどく焼け焦げた物は食べないようにしましょう。


ダメージレベル



毛髪


* 毛周期と成長速度

     

  【 毛周期 】 


(左)1日       (右)1ヶ月


・毛髪   男 3~5年・女 4~6年   


0.35~0.40mm    11.4mm 


・ヒゲ     2~3年     

   

0.38mm    10.5~12.0mm


・眉毛・まつげ  3~5年    

    

0.18mm       5.4mm


・腋毛     1~2年        


0.23mm       6.9mm


・陰毛     1~2年        


0.20mm       6.0mm

 

* ヘアサイクル

 

・成長期     2~6年     

 薄毛の場合  数ヶ月~1年


・退行期    2週間


・休止期    3~4ヶ月 10~15%


・自然脱毛   1日 50~100本

 

女性は20~25歳をピークにヘアサイクルは短くなり、髪が細くなっていきます。

 

* 白髪

 

・遺伝

・老化現象

・ホルモンのバランス

・ストレス (自律神経失調症で毛細血管の働きが低下)

・栄養障害 (ダイエット等)

・食品添加物

・薬の副作用

 

* 抜毛

 

・10~30歳   出産によるホルモンの乱れ

・40歳以上   更年期障害によるホルモンの乱れ。ヘアサイクルが短くなり、抜ける量も多くなります。


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