* 会話(コミュニケーション)
サロンにおいて、お客様との会話はコミュニケーションの第一歩です。会話無くしてはお互いに理解し合うことも難しくなってきます。『ご来店』から『お見送り』までの間、カウンセリングに始まりアフターケアのアドバイスまで、さまざまな場面での対話が人間関係をスムーズにし最終的な印象の決定を左右すると言ってもよいでしょう。
ただし、だからといって必要以上に話しかけたり、お世辞めいたことを言う必要も全くありません。「少しでもなごんでもらいたい」との思いで、流れるような大人の会話を目指していきたいものです。
サロンで接する一人一人のお客様の性格も親密度も違いますから、統一したマニュアルはありませんが、知識としての『会話テクニック』は存在します。日常的な会話の中にも「自分はそんなつもりで言ったわけではない言葉」や「何気なくかけた言葉」が相手を傷つけていることもあります。ですから、最終的には相手を思う「心」の問題です。
ここでは、一般的に言われている会話に関する主な注意点をあげます。
☆聞き役に徹する
自分の主張は控えます。しかし、美容のプロとしてデザインや髪に関することは信頼感を得られるように、優しく自信を持ってアドバイスします。
お客様を全面的に受け入れる度量を持って、今一番望んでいることを引き出していきます。
☆質問攻めは避ける
一つのことから話を広がっていく方が自然です。尋問のような矢継ぎ早の質問攻めはかえって疲れます。
☆スラング的な言葉は避ける
特に年配の方に対し、ジェネレーションギャップを感じさせるような言葉遣いやイントネーションはあまり良い印象を与えません。
☆ハリのあるトーンで
低すぎるトーンは「やる気のなさ」や「ぶっきらぼう」な冷たい印象を与えやすく、逆に高すぎると間の抜けた「軽薄」な印象があります。しっかりとしたハリのあるトーンで話します。
☆インギン無礼に注意
必要以上に自分をヘリ下す言葉遣いや言い回しはかえって嫌味に聞こえてしまいます。臨機応変に対処します。「謙虚」とは偉ぶらないこと、虚栄を張らないことです。自分を卑下することではありません。
☆タブーには触れない
一般的に、思想に近い個人の核心に触れる部分の話題は避けた方が無難だと言われます。宗教・思想・哲学・民裕・教育・政治・政党・ひいきのプロスポーツチームなどに関する話題は避けましょう。
また、お客様の悪口に同調しないようにしてください。周りの方にも聞こえます。堅く話題転換します。
☆プライベートな話題には十分注意を
プライベートな部分でも職業・家族・出身地など触れられたくない話題、また体型などの容姿に関わる微妙な話題も十分配慮が必要です。
こうした会話上の注意点の他に、ちょっとした配慮で会話がスムーズに運ぶコツがあります。
☆お客様を名前で呼ぶ
会話の中で「○○さん」とその人だけに向けた呼びかけ方をすると、「自分のことを覚えてくれている」といった安心感と信頼感が生まれてきます。必ず実行してみてください。
☆一呼吸置いてから話す
その場の勢いでつい失言してしまいがちな人は、一呼吸置いて一度考えてから話す習慣をつけることをお勧めします。
日頃から本を読んだり、映画を見ることも話題やボキャブラリーを増やし会話の幅も広がります。営業中も先輩のカウンセリングや会話をよく聞いて、良い部分は取り入れたり、会話についてのディスカッションもしてみましょう。
✳️ 人に好かれる6原則