MHAパーソナルカットベーシック講座


人は中身が大事だ、とよく耳にします。確かに大事です。中身がある証明として身だしなみがありますよね。人は見かけで判断されると言うことは、ほとんどの人が認識していると思います。
いかに外見が大事であるかを経験している人は、自分の魅力を上げることに努力を惜しません。

私も美容師として美容を追求しています。
そこで、体質学(胚葉学)が重要なポイントになるのではないかと感じています。

ヘアカットは、当然技術が必要です。しかし、その前に目の前のお客様をキレイに見せる髪型はどんなものかということを考える必要があると思います。なぜその髪型がいいのかを説明する必要もあります。ただ、お客様の言う通りにカットしただけでも満足していただけるかもしれません。

私は、言われたことをただする美容師になりたくはありません。美容師として何の面白味もないと思うからです。美容師として提案して受け入れもらって、喜んでもらう。それが私の仕事だと考えています。

そのための技術は大切です。結果が悪ければ、口さきだけに終わります。お客様を知る手がかりになる理論や活かす理論を知る必要があると感じています。

パーソナルカットは、造形分析心理学にもとずいた、お客様自身をいかすヘアカットです。よく個性をいかすと言われると思います。では、個性とは何か?人と違うことをすること?それは変人と言われます。個性を伸ばすというのは才能のことで個性とは違うと思います。個性とは自分だけの特徴(内面・外面)だと考えています。

顔型は簡単に変えることはできません。しかし、表情は簡単に変えれますよね。笑顔なんかいいですよね。髪型も同じく人からいいねって言われるような髪型にしないとね。ただ、髪型がほめられると言うよりもお客様自身がほめられる髪型がベストなんですよね。

メイクも同じく自分をいかすことができますよね。メイクもしっかり勉強する必要があると考えています。
パーソナルカットは、顔の勉強が必要不可欠です。
顔の骨格やパーツから得る情報や印象(顔分析)は大いに役立ちます。体質学をベースとした個性美学では顔を8つに分類されると言うことを学びました。顔から受ける情報はメイクやカットにいかされます。顔学と言う学問的研究もされています。

大切なことは、顔を8つに分類することが目的ではなく、顔の輪郭やパーツからどんな印象を受け、その印象をどうするかを考えることです。

☆ ヘアデザインのベースとなるカットへのこだわり

人それぞれ、素材である骨格、髪質、はえ癖、顔の輪郭など十人十色です。ヘアデザインのベースとなるパーソナルカットは、独自の手法と様々なカットテクニックを条件に応じ使いこなします。

骨格、輪郭、髪質を見極め、バランスよく調整します。空気を含んだ柔らかいフォルムや自然な質感、風になびく艶のあるスタイルなど。フィット感、再現性を兼ね備えたカット技術です。

「似合っている」「扱いやすい」は全てこのカット技術で決定するのです。

☆ お客様に似合い、ライフスタイルにもフィットしたヘアデザインを提案する

お客様のなりたい「イメージ」「キーワード」「ライフスタイル」「髪質の悩み」「毎日のお手入れ」など、必要な情報をカウンセリングし引き出していきます。

顔、イメージ、プロポーションに似合う、そして、ライフスタイル、髪質などにもフィットしたデザインを考え提案します。

☆ イメージコミュニケーションを大切に

優しい、おとなしい、クール、元気、モダン、ロマンティック、ナチュラル、シック、健康的、エレガント、穏やか、フォーマル…等「ヘアデザイン」や「なりたい女性像」のイメージコミュニケーションを大切に考えます。

☆ イメージと機能の両立

『似合っている』そして『扱いやすい』スタイルがお客様にとって一番の『ヘアデザイン』だと考えています。
お客様の骨格を見て、瞳の奥に輝きを生むスタイルをつくりたいですね。

☆頭の形に似合わせるフォルムコントロール

上部の左右の張り出し、後頭部のベッペキ等、日本人特有のの骨格は顔を平たんで横広がりに見せてしまいます。頭と顔の形を綺麗にみせるために理想の形にフォルムコントロールを行います。

☆ 顔に似合わせるラインコントロール

「クール、キュート、ソフト、ハード、大人っぽい、子供っぽい…等」顔の印象は様々です。前髪、サイドのラインや輪郭で顔の重心やバランスを調整し、なりたいイメージに変化させることができます。

☆ 髪質に似合わせるニュアンスコントロール

「硬い、柔らかい、太い、細い、少ない、多い…等」
何らかのお悩みをお持ちの方は多いと思います。お客様が家庭でお手入れする状態に一番近い、ドライヘアの状態で最終ニュアンスチェックを行います。これにより再現性やデザイン性を高め、理想の形へとコントロールします。


カット ベーシック理論


✳️ カットとは

髪の長さを詰め削りながら量を整え形造ること


・ベーシックコースでは、ベーシックカットに必要な基本的理論を説明していきます。しっかりと理解してください。

・スタンダードコースでは、サロンスタイルに必要な似合わせについて説明していきます。


● ヘアカットの四要素


ヘアスタイルを形作る上で必要とされる要素。簡単に言えば、これを考えながらカットしましょうと言うことです。

1.シュータビリティ(似合わせること)


・お客様の骨格、顔立ち、毛質、毛流など素材を活かすことが大切です。

・骨格(頭の形、アゴの線、目鼻立ち)をよく見て、お客様のライフワーク(生活機能性)に即応したデザインにします。


(A)内面的(聞いて解ること)
 スタイル(好き・嫌い)
 職業
 性格
 年齢
 生活のスタイル(その人の背景)
 関心度(提案したスタイルにどれだけ持っていけるか)
 信頼度(カットした人〔美容師〕がどれだけ信頼されているか)

(B)外面(見た目で分かること)
 くせ毛の有無…①
 毛の生え癖…①
 毛の量…①
 顔の形…①
 毛の質…①
 頭の形…①
 髪の色(カラーの有る・無し)…①②
 顔の色…①②
 パーマの有る・無し…②
 髪の伸び具合…②
 来店したときのスタイル…②
 第1印象…③
 プロポーションetc…③

①…本来その人が持っているもの。
②…その人が成長した中で作り上げたもの。
③…総合的なもの

※ 人は立って歩きます。全身のバランスを見てください。


2.ヘルシーヘア(健康的な髪)


いいヘアスタイルは、キレイな髪からうまれます。


(A)ダメ-ジヘア-ではない。
 ・コンディションがよい。
 ・ヘアケア、ヘアクリニックが行き届いている(美容師サイドのアドバイスの必要性)
 ・最近はとんでもなくひどい頭は少なくなってます。

(B)毛量・毛質・毛流・毛色・毛感(毛質感)にあったカット。
 この顔にはこの質感が会う。

3.ファション性(時代性)


・常に流行を取り入れていくことが大切です。

ヘアスタイルが今のファッションにマッチし、個性を活かすイメージになることがベストです。

(A)WASH &  GO

 ・洗ってすぐ出かけることができる
 ・手入れが簡単
 ・正確なカット(正確なカットが出来れば手入れは簡単になる)

(B)CHANGEABLE
 ・スタイルチェンジが可能(スタイルの保証が出来る)
 ・正確なアドバイス(チェンジの)が出来る。
 ・毎日変わる洋服に合わせてカットできる。

(C)KEEP
 ・日持ちがするスタイルである。
 ・ワンスタイルの頭では高料金は取れませんよ。


4. テクニック(技法)


・カットの基本になるワンレグス、グラジュエイション、レイヤードカットの仕方をマスターする。

・頭は球体であることを意識してテクニックを考えること。

・スライス線の取り方や角度を15°ずつ上げた場合の毛のつながりやウエイトを理解する。


● 骨格(BONE STRACTURE)


ここでは人の骨はどう付いているのか、つなぎ目のへこみの位置を覚えましょう。
さわってみるとよく解ります。


●頭の丸みを知る


●頭の丸みを知る②

https://youtu.be/mu1KeZH0qHI


● カットに必要な骨格点


カットに必要な骨格点、出っ張り・くぼみなどを覚えましょう
カットする長さ等のガイドに利用できる頭部計測点です。

点線面

ガイドとして覚えておく点や線です。

● セクションの役割

•トップ・・・髮の動きや軽さをつくる

•ミドル・・・ウエイトをつくる

•アンダー・・・長さをつくる
セクションにはそれぞれ役割があるのですが、ヘアスタイルの要であるフォルム をつくるのはミドルセクションです。
この図では、G.F.H.Bがミドルセクションです。
横から見たフォルム をつくるのはBとGの髮です。
Gは前髪のボリューム、Bはバックのボリュームをつくります。
正面のフォルムをつくるのはFとHの髮です。

      
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